以前、精神科で勤務していた時に、いつも遅刻してくる患者さんがいました。
「生活リズムが悪い」「気合が足りない」などと言われていましたが、本当の理由は別にありました。
ヒトの体内時計は24時間より長く、25時間近辺だと言う話をよく聞くと思います。
体内時計の長さは遺伝子で決まります。
マウスは1日23時間近辺。
ヒトでも24時間の人もいれば25時間以上の人もいます。
社会一般の体内時計より、長い時間を持つ人が生活するとどうなるか。
社会が夜になってもまだ夕方遅くで体温が高く元気です。
徹夜が結構平気でできますが、とにかく朝には合わせられない。
何もしないでいると、どんどん1日のスタートが遅れていくのです。
このように社会のリズムに自分の体内のリズムがなかなか同調しないことを「外的脱同調」といいます。
実は不登校の子に多く、社会のリズムが24時間なばっかりに弊害を受けてしまいます。
大人になって時間が自由になる仕事に就くと、急に活躍できたりすることがあります。
一方、一般の大多数の人たちは、社会のリズムに体内のリズムが同調するので
そこそこ社会生活をおくることができます。
しかし、リズムが遅れやすいのは同じ。
からだのリズムの中で体温リズムだけが24時間を刻み、その他のリズムは遅れていくと、
体の組織が働くタイミングがずれてしまいます。
これが「内的脱同調」。
風邪をひきやすい、頭痛があるなど、なんだかわからないけどいつも調子が悪いという人は、
リズムを同調させてみてはいかがでしょうか。
やり方は2つ。
1つは、眠くなくても起床から6時間後に5分間、目を閉じる。
もう1つは、夕方にわざと大股で歩いて筋肉を使って体温を上げる。
リズムを強調して体が同調しようとしている働きを助ければ体調不良から脱却できるかも!
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