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レポート

蝶の羽ばたきから嵐を起こす

「ブラジルで1匹の蝶が羽ばたくとテキサスで竜巻が起こるか?」このバタフライ効果というお話をご存知ですか。

1960年頃、気象学者のエドワード・ローレンツが将来の天候予測をしていたところ、入力するデータの端数処理を少し変えただけで全く異なる予測結果につながることを発見。彼がこのことを学会で発表する際、その講演のタイトルに用いたことに由来しています。『カオス理論』の特長の1つである『初期値のごく僅かなズレが、将来の結果に大きな差を生み出す』にちなみ、天候の予測のような複雑な計算においては、初期条件のわずかな違いが、結果に大きな違いをもたらす、という例えですが、最近では日常のごく小さな出来事が未来に大きな影響を与えるという意味で使われることも多くなりました。私は、昔からこの言葉がとても好きです。

未来を予測することが難しいのだ、ということを伝えたいのではなく、世の中の様々な出来事はそれぞれが独立しておらず、人間の想像をはるかに超える関連を持って、互いに何らかの事象に影響を与えている、と考えたいと思います。例えとしてちょっと的外れかもしれませんが、風が吹けば桶屋が儲かる、みたいな言い方だとイメージしやすいでしょうか。

コロナ禍で、私たちは世界が地球が一つであり、自分一人の行動であっても、その地域、国、ひいては世界全体の感染拡大にまで影響を与えていくことを知りました。
環境破壊についてもそうです。
10年前に自分が意識することなく捨てていたゴミが今の環境へのネガティブな要因になって未来へのリスクになっていることも容易に想像がつきます。
自分から見知らぬ誰かへの横のつながり、過去からから未来への縦のつながり。時間と距離を超えた連携を、これからより強く意識して毎日を生きていきたいと思います。

さらに、ポジティブな面にも当てはまります。
自分の発進したことが、誰かを、未来を変えるかもしれない。小さなことを積み重ね継続することで、いつの日かその努力と継続に助けられる日が来るかもしれない。
特にコロナ禍では仕事で絶望的な気持ちなる場面も多いと想像しますが、自分の力では変えられないと諦めず、歴史の点、大河の一滴であっても、自分起点で何かが変わる、いつか変わる、何かにつながる、と信じて、今の自分にできる最大限をやり続けたいと思います。

他の誰かのためになると信じたことは、いつか誰かがバトンリレーのようにつないでくれる。
私なりにそんな経験はあります。小さく、少しづつ、とにかく継続あるのみ。
蝶のような小さな存在でも羽ばたき続けていれば、いつかどこかで嵐のようなムーブメントを起こすことができる。大変な時代ですが、それを信じて目の前のことにチャレンジし続けましょう!

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