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レポート

免疫機能とストレス その1

北半球も南半球も9月10月は季節の変わり目。様々な病気が増えてくる時期です。
年間通じて夏、冬は、特に感染に関係した病気が多い月ですので、この10月はどの地域にいらしても健康管理を強化したいところ。

病気をすると、「免疫が低下してますね」といわれることがありますが、そもそもこの「免疫」とはどんな機能なのでしょう?

「免疫」とは、人が生きていくために必要な力。逆を言えば、免疫が働かなければ私たちは生きていけません。細菌やウィルスから身を守り、病気をやっつけ、防ぎ、健康を維持する力なのです。

この免疫には、生まれながらに誰にも備わっている「自然免疫」と後天的に得られる「獲得免疫」があります。自然免疫は、血液やリンパ液の中で体内を巡り異物の侵入や発生がないかを監視する役割がありま
す。健康診断でみる白血球を構成する「好中球」というのが代表的。そのほか最近聞くことがあるかもしれませんが、「NK細胞」も自然免疫です。皮膚、鼻毛、まつ毛、消化器・呼吸器の粘膜などは自然免疫
とともにウィルスや細菌の侵入を防ぎます。風邪をひくとか、お腹が痛くなる、という場合は、自然免疫のパワーがダウンして、粘膜の機能も低下するため感染してしまうわけです。

自然免疫だけで外敵をブロックできないこともあります。そんな時に力を発揮するのが獲得免疫。一度侵入した外敵(抗原)を記憶する能力があり、その抗体を倒す武器「抗体」を作って活動します。例えば風邪をひいたり、下痢した後に「免疫ができたから大丈夫」なんて言ったりしますが、これは獲得免疫が機能していることを示します。皆さんが渡航前に接種した「予防接種」によって得られる免疫力もそれです。獲得免疫は、自然免疫のようにいつも働いているのではなく、自然免疫が対応しきれなかった時に出動します。自然免疫と獲得免疫、それぞれに役割があり、この2つの免疫が連携して私たちは健康な体を維持できているのです。

いつも体をパトロールしてくれている「自然免疫」ですが、一定の力で働いているわけではありません。下図に示すように様々な要因によって大きく変動します。生活環境が変わるだけで免疫は低下しますから、赴任して体調を壊したというのはそういうことです。季節の変わり目も免疫を低下させますし、激しい運動でも低下します。「マラソンランナーは風邪引きが多い」という調査もあります。仕事が忙しくて睡眠が取れない、疲れている、精神的なストレスが重なる、これらで体調を崩すのも納得がいくと思います。

時間軸で見れば、残念ながら、年齢により低下していきます。子供は様々な病気をしながら免疫を獲得していきますがピークは20代。一晩中寝ずに遊べたパワーは何だったのか?免疫力です。30歳すぎて徐々に午前様が辛くなり、40歳前後からガクッと疲れっぽくなる。男の厄年に病気が多いのもこうした免疫低下と関係しますね。50代前後は病気が急激に増えていきます。

ここ数年、海外赴任者・ご家族の病気発症率が上昇していますが、免疫低下要素の中でも、特に「精神的疲労」これが関係しています。これからの時代、ますます事業環境は厳しくなりますから、私たちには、特別の健康管理=免疫アップ対策が必須です。次回それをお話ししましょう。

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